しじみの成長過程

しじみは食用の貝類として知られているのは確かですが、それ以上の詳細をご存知の方はそう多くいないことでしょう。
意外にも、しじみは成長するには長い時間がかかります。
では、どのように成長していくのでしょうか。
今回は、その詳細についてご紹介します。

しじみの成長過程とは

他の魚類と大差はない

しじみは、大部分が夏の季節に産卵をします。
早ければ6月から、遅い場合は9月の範囲が産卵期となっています。
そのため、産卵に備えて身を成長させているので、この時期に捕れるしじみは「土用しじみ」といわれているのです。
しじみはこの時期に受精を行い、受精卵が出来上がります。
するとだんだんと卵が分割されて形を変えていき、幼生になっていきます。
幼生は1週間ほどで貝として必要な殻ができ、稚貝となって湖底や川底に沈んでいきます。
この時の稚貝のサイズは砂粒程度と、とても小さくなっているので見つかりにくいですが、一方で他の魚たちに食べられることもあるので数が減っていきます。
その後はプランクトンによって成長し、少しずつサイズが大きくなっていきます。

寿命や成長までの年数は?

しじみは貝類の中ではサイズが小さいので、大きく成長しないうちにすぐ死んでしまうのではと思われがちです。
しかしそうではなく、実はしじみは人間によって捕られたりしない限りは、およそ10年生きるとされています。
それより長く生きるしじみもいます。
よくしじみの山を見ていれば様々なサイズのしじみがあると思いますが、それぞれ生後何年かがバラバラだからです。
例えば、5ミリ程度のものは生後1年ほどで、1センチ程度のものは生後2年、1.5センチ程度のものは生後3年ほどです。
しじみは平均的なサイズが3センチほどとされていますが、これは十分に大きく成長した場合です。
年数にして、少なくとも5年以上は必要です。
長く生きるほどに大きくなるので、10年以上生きている長生きなしじみであれば、サイズは5センチ以上にもなる場合があります。
つまり、「このしじみは他のものより大きいな」と思ったら、それは年長者的な存在のしじみです。
なかなか貴重といえます。

食べごろは生後2年ほど

スーパーなどの小売店で販売されているしじみは、捕っても良いサイズである1.7センチを超えたものなので、それより小さいしじみは店頭に並んでいません。
逆に、大きいものは「Lサイズ」などとして選別して売られている場合もあります。
味に大差がないのでどちらでも良いと言えますが、少しでも食べ応えにこだわるなら大きいしじみを選び、サイズではなく若さにこだわるなら小さめのしじみを選ぶのが良いでしょう。
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